目次

1.アベノミクスの終わりとコロナショックの終わり?

安倍首相が退陣することになりました。

長きにわたる安倍政権への評価は人それぞれかと思いますが、投資家目線で安倍政権を振り返ってみると、多くの人が高評価をしている印象です。実際、株価も右肩上がりが続きましたし、実態経済での実感はなくとも、景気が良いんだなという事を示す統計上の指標をよく見かけたかと思います。

もともとはコロナショックで食らったマイナスがほぼ無くなったタイミングだったので、一連の流れを総括するつもりでしたが、安倍首相の退陣によりアベノミクスも終了することになりましたので、それも含めて状況を整理したいと思います。

そのことによって、以下の様な疑問点を解決いたします。

 

・金融のプロとは?

・ファンドラップはコロナショックでどうなった?

・投資とどう向き合うべきか?

2.私の保有する金融商品について

私はマンション投資アナリストですが、投資家でもあります。

投資に対する考え方としては、もちろん損はしたくないけど、必要なリスクは取るべきだと思っています。金融資産については、金融のプロフェッショナルに全委任するという資産運用方法を採っています。

私は銀行や証券会社ではなく、「IFA」という、基本的に我々の側に立ってくれそうなサービスを利用しています。

IFA(金融商品仲介業者)とは independent financial advisor の略で、特定の証券会社などに縛られることがない独立したファイナンシャルアドバイザーを指します。特定の会社に属さないため、組織の利益では無く、我々顧客の利益を重視したアドバイスを期待することができます。

金融について一生懸命勉強してプロ並みの知識を身につけることは決して不可能なことではないでしょうが、そこを目指すことは効率的ではないですし、無意味な気がします。だから私は、自分の投資信託をプロのアドバイスによって運用するサービスを利用しておりました。

その後、ファンドラップのサービスも始めるということで、ファンドラップに切り替えました。もちろんその手数料についても、他より低いとはいえ納得した上です。

ファンドラップのメリットとしては

 

・下落リスクを抑えることが出来る

・選定できる商品が増え、プロしか扱えない商品も組み入れることが出来る

主にこの2点です。

3.ファンドラップとは

ファンドラップとは、投資家が証券会社と投資一任契約を結び、運用方針を示したうえで、実際の資産の運用・管理を専門家に任せる金融サービスです。例えるなら、寿司屋でいうところの「お任せ」です。

しかし、基本300万円以上の投資資金をプロの腕に委ねる事になるため、投資初心者にはあまりお勧めしません私自身も未だ半信半疑だというのが正直なところです。でも、彼らに任せてダメだとしたら、どのファンドラップも、ましてや自分の浅い知識と経験ではもっとダメかなと思っています。そういう意味では、相場が乱高下する難しい局面を迎え、やっていて良かったなと満足しています。

因みに欧米では、ファンドラップが富裕層向けサービスとして定着しています。なぜなら、年2%以上のインフレが当然なので、それを上回る運用成績を上げなければ、実質的に資産(現預金)は目減りすることになるからです。私が感じたファンドラップのメリットデメリットは以下の通りです。

メリット

 

・常に相場に張り付いている必要がない

・深く勉強する必要がない

・幅広く買える

・方針など大枠だけ決めればよい

デメリット

 

・手数料がかかる

・状況を把握しにくい

・期待通りの成果が出なかったとしても自己責任となる

4.コロナショックとファンドラップ

前置きが長くなりましたが、では私の所有ファンドラップはどうなったのか?です。運用総額はとりあえず秘密にしておきますが、コロナショック前に最高値を付けていたものが、あっという間に140万円程下がりました。

【その時私が感じたこと】

あぁ、そりゃ下がるよね。相場ってそういうもんだよね。

でも、全然リスクを軽減できてないじゃん。

14種類も投資信託があって、リーマンショック級の時に上がる性格を持つ投資信託もあるって言ってたけど・・・。どれだっけ?みたいな。

【そしてどう動いたか】

何もせず

多少うろたえましたが、大船に乗った感じ。動くとしても追加購入だと思っていましたが、まぁお金があればなぁ・・・って結局傍観していました。

【ファンドラップの動き】

バランスの調整が多少あったものの、大きな取引はなし。

口座残高も変わらずそのまま。

【現在】

コロナショック前の最高値を超え、さらに上値を目指している流れのようです。最大140万円あったマイナスを解消し、コロナショック時にも月々2万円の追加購入をしていたことを考慮しても、全体としてプラス10万円まで盛り返した状況です。

とはいえ、まだまだ目標としているリターン(年利5%程)は達成していないので、もうしばらくプロのお手並みを拝見したい心境です。

5.プロの成績発表

では、私が委託している会社における、ファンドラップの設定来パフォーマンスはどうだったのでしょうか?報告書に4月から6月までの状況が掲載されていました。

5コースありますが、私が選択しているのはCコースです。リスク5%程なので真ん中でした。

 

Aコース(リスク2.7%・リターン3.2%)

Bコース(リスク4.1%・リターン2.2%) 

Cコース(リスク5.3%・リターン0.0%)

Dコース(リスク7.4%・リターン▲1.7%)

Eコース(リスク10.7%・リターン▲3.5%)

※参考値

TOPIX (リスク20.2%・リターン▲6.4%)

6月までの成績なのですが、0%っていう寂しい数字です。そして、大きなリターンを狙ったコースが一番損しているという、悲しい現実でした・・・。とはいえ、株式市場に激震が走った今年上半期の成績ですから、0.0%でも良しとしなければならないのかもしれませんけどね。

報告書では、「最大下落率をTOPIXの半分以下(▲3%~▲10%)にコントロールできた」とされており、一見するとすごく良い成績だったかのように勘違いします。投資信託の運用報告書にもよく見られる傾向ですが、妙にポジティブな文章となっている場合が多いです。

6.金融投資と不動産投資

長くなりましたが、金融資産について詳細を書きだしたら日が暮れてしまいます。それは本当にマニアックな世界で、用語の理解だけでも大変です。

ひとつ言えるのは、金融資産運用の世界では「投資の神様」と呼ばれる人がいるのですが、最近あまり勝てていません。日本の個人投資家も、損失を出す人の方が多いというのが現実です。

それでも私が金融資産運用をしているのは、経験とリスク分散の為です。インフレ時の備えとしても、金融資産は有効です。

しかしながら、金融資産は上記の様に、短期で見るとかなり不安定・不確実さをはらんでいます。プロに任せたとしても、上手くいく保証はありません。

では、不動産投資はどうでしょうか。

不動産投資もインフレ対策としては有効です。そして金融資産に比べて、かなりの安定性・確実性があります。さらにプロに任せることにより、それはより安定性・確実性の増したものとなりますプロといっても、販売のプロ(不動産屋さん)ではなく、不動産投資の専門家です。

ただし、流動性という面においては、不動産投資は金融資産運用に劣ります

つまり不動産は、売りたいと思ったときに一瞬で売れるものではなく、モノによっては買ったはいいが売れなくなるというリスクもあります。その違いを理解しておくことは重要です。

また、「利回り○%」という表記を見たことがあるかと思いますが、高利回りの物件には、それなりのリスクがあるという意味ですので注意してください。

利回り=リスク

比例するものと思って間違いないです。

7.人生の勝ちパターンを

投資において大事なのは、どう考え、どう備える(組み立てる)かです。

様々な手法に関する情報が溢れていますが、基本的には長期運用と複数購入でリスクを分散するというオーソドックスな方法がやはり王道だろう思っています。

金融資産投資と不動産投資はそれぞれに役割があります。

コロナ相場の乱高下で株などに目が奪われがちですが、短期の変動に惑わされずに長期の視点を持つことが、資産の安定と心の平穏に繋がります。

前述のように、私は今年上半期に大きな相場の変動に遭遇しましたが、1年ほど前に不動産投資を始めてからは、保有金融資産の増減があってもあまり一喜一憂しなくなりました。なぜなら、60歳以降の収入が計算できているからです。

野球で例えるなら、抑えが決まっている状態です。

序盤から圧勝という試合も確かに楽しいですが、僅差で競り合う緊張感のある試合は見応えがあります。そんな試合で、7回までに1点でもリードしていれば勝てるという「勝ちパターン」が出来ているチームは強いですし、見ていて安心感があります。

有名どころでは、阪神のJFK(ウィリアムス・藤川・久保田)という感じでしょうか。他にも大魔神佐々木、高津、岩瀬などなどでしょうか。

人生設計も同じようなものだと思います。「先」の安定が決まっていれば、「今」に一喜一憂せず穏やかに過ごせます。爆発力のある金融資産投資も魅力的ですが、不動産投資でまずは人生の勝ちパターンを確定させることをお勧めします。

「8回以降は勝利の方程式があるから」

そんな安心感を皆様にも感じていただけるよう、皆様のお役に立てるように、これからも情報収集と自己研鑽を続けて参ります。